大阪モノレールでポイント故障(産経新聞)
31日午前5時20分ごろ、大阪府吹田市千里万博公園の大阪モノレール万博記念公園駅で、車庫内のポイントが故障し車両が出庫できなくなった。25分後にポイントは復旧したが、午前7時ごろまでダイヤの乱れが続き、本線の上下2本が運休。彩都線とあわせ計33本が最大15分遅れ、約4600人に影響した。
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横路衆院議長が入院=左足骨折し手術、経過は順調(時事通信)
横路孝弘衆院議長(69)が左足大腿(だいたい)骨を骨折し、都内の病院に入院したことが分かった。衆院事務局が28日、明らかにした。
それによると、横路議長は27日昼ごろ、都内の衆院議員宿舎で、左足の痛みを訴え、都内の病院に搬送された。診断の結果、大腿骨の骨折が判明し、同日夜に手術を受けたという。術後は順調で、約2週間で退院する見通し。議長職は当面、衛藤征士郎副議長が代行する。
・ 普天間で小沢氏「首相も県外移設、約束した感じ」(読売新聞)
・ 【土・日曜日に書く】論説副委員長・高畑昭男 「密約以後」に問われる誠実さ(産経新聞)
・ <自民党>公明と溝、予算早期成立を許す 存在感示せず(毎日新聞)
・ サクラ 花見の週末 東京・六義園(毎日新聞)
・ 指定弁護士ら遺族と面談=兵庫・明石歩道橋事故(時事通信)
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そごう社員、認知症女性に7000万円分売りつけ(読売新聞)
大手百貨店「そごう」呉店(広島県呉市)で、外商を担当する50歳代の男性社員が、認知症が疑われていた同県内の女性(87)に対し、2008、09年に約7000万円分の貴金属や絵画などを販売していたことがわかった。
そごうは、男性社員を外商担当から外して内部調査を実施。女性側は成年後見人を選任し、代金の返還を求める方針という。
女性の関係者によると、女性は1999年に夫を亡くして1人暮らし。06年頃から同店で高額商品を購入する機会が増え、08、09年は貴金属や絵画、工芸品など計約7000万円分を男性社員を通して買っていた。大半はクレジットカードで決済し、口座の残高がなくなると、男性社員に付き添われて銀行を訪れ、別の口座から金を引き落として入金していたという。
昨年12月、男性社員と女性のやりとりを不審に思った銀行が、地元の消費生活センターに通報。センターが女性の親族らに相談した。女性は今年1月に病院で認知症と診断されて入院。08年頃にはすでに症状が出ていたとみられる。
同店の広報担当者は「(男性社員は)女性が認知症だという認識はなかったが、銀行に付き添っていたことなどが事実なら不適切な行為。女性側と誠実に話し合いながら対応したい」としている。
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そごうは、男性社員を外商担当から外して内部調査を実施。女性側は成年後見人を選任し、代金の返還を求める方針という。
女性の関係者によると、女性は1999年に夫を亡くして1人暮らし。06年頃から同店で高額商品を購入する機会が増え、08、09年は貴金属や絵画、工芸品など計約7000万円分を男性社員を通して買っていた。大半はクレジットカードで決済し、口座の残高がなくなると、男性社員に付き添われて銀行を訪れ、別の口座から金を引き落として入金していたという。
昨年12月、男性社員と女性のやりとりを不審に思った銀行が、地元の消費生活センターに通報。センターが女性の親族らに相談した。女性は今年1月に病院で認知症と診断されて入院。08年頃にはすでに症状が出ていたとみられる。
同店の広報担当者は「(男性社員は)女性が認知症だという認識はなかったが、銀行に付き添っていたことなどが事実なら不適切な行為。女性側と誠実に話し合いながら対応したい」としている。
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<火災>興人工場の倉庫から黒煙と炎 熊本県八代市(毎日新聞)
22日午後4時ごろ、熊本県八代市興国町の興人八代工場で「倉庫から煙が上がっている」と八代広域消防本部に119番があった。消防本部によると、工場敷地中央部にある、フィルム製品を保管しているLA倉庫から黒煙と炎が上がっているという。けが人などの情報はない。
現場は八代市の中心部で、周りには住宅や学校がある。【結城かほる】
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元気とどけ!播州鯉(産経新聞)
5月5日の端午の節句に向けてこいのぼりの生産がピークを迎えている。「播州鯉」で有名な兵庫県加東市の柴崎物産では、長さ50センチのこいのぼりが所狭しと並び、出荷に向けて準備が進んでいる。
同社では、15センチの小さなものから、10メートルの大きなものまで、さまざまなこいのぼりをすべて職人が手作業で染め上げている。真っ白なナイロン地に、濃い色の染料から順に型を使い、次々と青色のこいのぼりを生み出していく。
柴崎彰孝社長(59)は「新型インフルエンザに負けず、子供たちが元気に育ってほしいとの思いをこめてます」と話していた。生産は4月末まで続く。
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<郵便不正>局長の部下が出廷 「記憶にない」と証言(毎日新聞)
郵便不正事件で、虚偽有印公文書作成・同行使罪に問われた厚生労働省元局長、村木厚子被告(54)の第13回公判が17日、大阪地裁であり、当時部下だった元社会参加推進室長(59)と元室長補佐(56)が証人出廷した。元室長補佐は、村木被告とともに障害者団体側と面会したとする検察側主張について「記憶にない」と否定。元室長も「全く知らない」と述べ、これまでに出廷した厚労省側証人7人全員が村木被告の関与を否定した。
検察側の主張では、元室長補佐は04年2月下旬ごろ、村木被告から障害者団体「凜(りん)の会」(解散)代表の倉沢邦夫被告(74)を紹介され、作成の指示を受けたとされる。
元室長補佐は「(倉沢被告と)面会した記憶はなかったが、取り調べで『あなたもそこにいた』と言われ調書に署名した。訂正を求めたが、応じてもらえなかった」と述べた。
これまでの公判で、障害者団体側を含む計11人の証人尋問が終了したが、村木被告の共謀を裏付ける証言は出なかった。18日から、取り調べを担当した大阪地検の検事4人の証人尋問が始まる。【日野行介、牧野宏美】
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元室長補佐は「(倉沢被告と)面会した記憶はなかったが、取り調べで『あなたもそこにいた』と言われ調書に署名した。訂正を求めたが、応じてもらえなかった」と述べた。
これまでの公判で、障害者団体側を含む計11人の証人尋問が終了したが、村木被告の共謀を裏付ける証言は出なかった。18日から、取り調べを担当した大阪地検の検事4人の証人尋問が始まる。【日野行介、牧野宏美】
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メタボで入院外医療費が1.4倍に(医療介護CBニュース)
メタボリックシンドロームに該当する人はそうでない人と比べ、年間の入院外医療費(調剤を含む)が1.4倍掛かることが、全国健康保険協会(協会けんぽ)のまとめで明らかになった。
2008年度の1年間、協会けんぽに継続して加入した35歳以上の被保険者の生活習慣病予防検診とレセプトデータを基に分析した。
それによると、メタボリックシンドロームに該当する男性(46万人)の08年度の入院外医療費(調剤を含む)は11万2705円で、該当しない男性(231万人)7万9619円の1.4倍。女性は該当者(4万人)が13万9390円で、非該当者(137万人)8万6055円の1.6倍に上った。
また、入院医療費はメタボ男性が3万6021円で、そうでない男性(2万8318円)の1.3倍。メタボ女性は2万9976円で、そうでない女性(1万9940円)の1.5倍だった。
また、メタボに該当する人ほど食べる速度が速い傾向にあった。問診票で食べる速度が速いと回答した人はメタボ男性の45.8%で、そうでない男性(34.1%)に比べ割合が11.7ポイント高かった。一方、メタボ女性は44.0%で、そうでない女性(30.4%)を13.6ポイント上回った。
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・ フェースブックがグーグル抜き首位に 「ソーシャルの時代」鮮明に(産経新聞)
・ 大相撲大阪場所の「ふれ太鼓」が本社訪問(産経新聞)
2008年度の1年間、協会けんぽに継続して加入した35歳以上の被保険者の生活習慣病予防検診とレセプトデータを基に分析した。
それによると、メタボリックシンドロームに該当する男性(46万人)の08年度の入院外医療費(調剤を含む)は11万2705円で、該当しない男性(231万人)7万9619円の1.4倍。女性は該当者(4万人)が13万9390円で、非該当者(137万人)8万6055円の1.6倍に上った。
また、入院医療費はメタボ男性が3万6021円で、そうでない男性(2万8318円)の1.3倍。メタボ女性は2万9976円で、そうでない女性(1万9940円)の1.5倍だった。
また、メタボに該当する人ほど食べる速度が速い傾向にあった。問診票で食べる速度が速いと回答した人はメタボ男性の45.8%で、そうでない男性(34.1%)に比べ割合が11.7ポイント高かった。一方、メタボ女性は44.0%で、そうでない女性(30.4%)を13.6ポイント上回った。
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<捜査書類漏えい>「事件起こせば辞められる」 大阪税関・関空支署職員が漏らす(毎日新聞)
大阪税関関西空港税関支署の男性職員(54)=通関部門課長補佐級=が、関税法違反事件の捜査書類を関係者に漏えいしていたことが分かった。同支署が12日発表した。支署は職員を停職6カ月の懲戒処分とし、職員は同日付で依願退職した。「事件を起こせば仕事を辞められると思った」などと話しているという。
同支署によると、職員は08年12月、支署のパソコンから捜査書類を入手。関係者の住所、名前などが記載された書類を関係者本人に郵送した。職員と関係者は面識がないという。岡憲昭支署長は「郵送先は事件の容疑者の知人だが、(郵送した書類に)容疑者の名前や捜査内容など具体的な記述はなく、捜査に影響はなかった」と説明した。
また、職員が捜査書類を入手できたのは情報管理にミスがあったためとして、大阪税関は当時の支署長ら4人を厳重注意処分にした。【酒井雅浩】
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同支署によると、職員は08年12月、支署のパソコンから捜査書類を入手。関係者の住所、名前などが記載された書類を関係者本人に郵送した。職員と関係者は面識がないという。岡憲昭支署長は「郵送先は事件の容疑者の知人だが、(郵送した書類に)容疑者の名前や捜査内容など具体的な記述はなく、捜査に影響はなかった」と説明した。
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迫るトラック、友人が背中を押し 「自分を救ってくれたと思う」(産経新聞)
【法廷ライブ 秋葉原殺傷 第5回公判】(4)
《秋葉原を訪れた際、加藤智大(ともひろ)被告(27)の運転するトラックにはねられた男性被害者Bさんへの証人尋問が続く。一緒にトラックにはねられた友人、川口隆裕さん=当時(19)=とAさんは後に死亡した。声を落として、はねられる直前から直後の状況を振り返るBさん。供述調書では、弁護側の不同意で読み上げられなかった部分を淡々と話していく。一方、加藤被告は硬い表情でうつむき、証言に耳を傾けていた》
[フォト]カラオケボックスでカメラに収まる加藤被告
検察官「トラックはどんな音を出していましたか」
証人「カーブを速度を落とさずに曲がるような『キュルルルル』という音が聞こえました」
検察官「どのくらい速度が出ていたように見えましたか」
証人「50〜60キロほどだったように思います」
検察官「ブレーキをかける様子はありましたか」
証人「ありませんでした」
検察官「そのとき、あなた方とトラックとの距離はどの程度でしたか」
証人「5〜6メートルほどだったと思います。そのとき、Aさんか川口さんか分かりませんが、後ろにいた人が自分の背中を押しました。左肩の少し下だったと思います」
検察官「今、考えてみて、なぜ背中を押されたと思いますか」
証人「自分を助けてくれたような気がします…」
検察官「危険を知らせてくれたと」
証人「はい」
《Bさんは淡々とした声で当時を振り返る。検察官は証言台のBさんの手元にある事件現場の地図に、トラックや歩いていた位置を書き入れるように促した。Bさんが赤いペンで印を付けると、法廷の大型モニターの地図にも映し出される》
検察官「トラックが近づいてきて、どうなりましたか」
証人「よけきれず右の腰のあたりに衝突しました」
検察官「衝突の瞬間、何かを感じましたか」
証人「殴られたような衝撃を腰のあたりに感じました。気付いたら交差点に倒れていました」
検察官「横断歩道上で、進行方向の秋葉原寄りに倒れていたと」
証人「はい」
検察官「その後、どういう行動をとりましたか」
証人「交差点を渡りきって歩道まで歩くと、知らない人が声をかけてくれました。Cさんも交差点からやってきて、同じように声をかけてくれました」
検察官「Cさんは何と声をかけてくれましたか」
証人「『大丈夫か?』と声をかけてくれました」
検察官「その後は」
証人「Cさんに『Aさんと川口君を探しに行こう』と言われましたが、自分は腰を打って歩けそうになかったので、Cさんに先に行ってもらいました」
検察官「満足に歩ける状況ではなかったと」
証人「はい」
検察官「交差点はどういう状況でしたか」
証人「かなりの人が集まってきていて、人だかりができていました」
《加藤被告の表情に変化はない。背中を丸め、うつむいたままで証言に耳を傾けている》
検察官「その後、何か変わったことは」
証人「人だかりの方向から『刃物を持った男がいるから逃げろ』と声が聞こえて、皆一斉に逃げ出しました。人だかりがなくなり、安全が確保されたと思い、Cさんと合流して川口君とAさんを探しに行きました。人が遠くに、蜘蛛(くも)の子を散らすように必死に逃げていくのがみえました」
検察官「川口さんとAさんはみつかりましたか」
証人「はい」
検察官「川口さんの様子は」
証人「あおむけに倒れていました。瞳孔が開き、素人目に見ても危険な状態に感じました。あたりには血だまりができていました」
検察官「Aさんはどういう状態でしたか」
証人「うつぶせに倒れていました。救助に駆けつけてくれた人と一緒に、Aさんをあおむけにしました。川口君と同じように、(周辺に)血だまりができていました。Aさんは口から血を吐いて、かなり深刻な状況だと思いました」
検察官「川口さん、Aさん以外に倒れている人はいましたか」
証人「3人ほど倒れていました」
《検察官は、倒れていた被害者の位置を図面上に記すように促した》
検察官「あなたが記憶しているだけで川口さん、Aさんを含め5人倒れていたということですね」
証人「はい」
検察官「その後、どのような行動をとりましたか」
証人「川口さんとAさんの間を行き来して、名前を呼んだりしました」
検察官「必死に声をかけて励ましていたと?。どのようなお気持ちでしたか」
証人「まだ自分の身に降りかかったことが信じられない。現実味を感じることができませんでした」
検察官「救急車が到着するまで、記憶していることはありますか」
証人「周囲の方が何人も駆け寄って、助けてくれました。川口君やAさん、周りに倒れていた人に応急処置をしていました」
「川口さんに心臓マッサージをしている人がいましたが、他の方が『肋骨(ろっこつ)が折れている可能性がある』と言って、AEDを持ってきてくれました」
検察官「Bさんも、最初は腰を打って歩けなかったのですよね」
証人「はい。でも、そのときはもう痛みを忘れていました」
検察官「足は引きずって歩いたのですね」
証人「…はい」
検察官「Aさんと川口さんが亡くなったのはどこで知りましたか」
証人「自宅のテレビで知りました」
検察官「どう感じましたか」
証人「やはり、信じられないという思いで…。これは現実なのか、と思いました」=(5)に続く
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証人「カーブを速度を落とさずに曲がるような『キュルルルル』という音が聞こえました」
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証人「50〜60キロほどだったように思います」
検察官「ブレーキをかける様子はありましたか」
証人「ありませんでした」
検察官「そのとき、あなた方とトラックとの距離はどの程度でしたか」
証人「5〜6メートルほどだったと思います。そのとき、Aさんか川口さんか分かりませんが、後ろにいた人が自分の背中を押しました。左肩の少し下だったと思います」
検察官「今、考えてみて、なぜ背中を押されたと思いますか」
証人「自分を助けてくれたような気がします…」
検察官「危険を知らせてくれたと」
証人「はい」
《Bさんは淡々とした声で当時を振り返る。検察官は証言台のBさんの手元にある事件現場の地図に、トラックや歩いていた位置を書き入れるように促した。Bさんが赤いペンで印を付けると、法廷の大型モニターの地図にも映し出される》
検察官「トラックが近づいてきて、どうなりましたか」
証人「よけきれず右の腰のあたりに衝突しました」
検察官「衝突の瞬間、何かを感じましたか」
証人「殴られたような衝撃を腰のあたりに感じました。気付いたら交差点に倒れていました」
検察官「横断歩道上で、進行方向の秋葉原寄りに倒れていたと」
証人「はい」
検察官「その後、どういう行動をとりましたか」
証人「交差点を渡りきって歩道まで歩くと、知らない人が声をかけてくれました。Cさんも交差点からやってきて、同じように声をかけてくれました」
検察官「Cさんは何と声をかけてくれましたか」
証人「『大丈夫か?』と声をかけてくれました」
検察官「その後は」
証人「Cさんに『Aさんと川口君を探しに行こう』と言われましたが、自分は腰を打って歩けそうになかったので、Cさんに先に行ってもらいました」
検察官「満足に歩ける状況ではなかったと」
証人「はい」
検察官「交差点はどういう状況でしたか」
証人「かなりの人が集まってきていて、人だかりができていました」
《加藤被告の表情に変化はない。背中を丸め、うつむいたままで証言に耳を傾けている》
検察官「その後、何か変わったことは」
証人「人だかりの方向から『刃物を持った男がいるから逃げろ』と声が聞こえて、皆一斉に逃げ出しました。人だかりがなくなり、安全が確保されたと思い、Cさんと合流して川口君とAさんを探しに行きました。人が遠くに、蜘蛛(くも)の子を散らすように必死に逃げていくのがみえました」
検察官「川口さんとAさんはみつかりましたか」
証人「はい」
検察官「川口さんの様子は」
証人「あおむけに倒れていました。瞳孔が開き、素人目に見ても危険な状態に感じました。あたりには血だまりができていました」
検察官「Aさんはどういう状態でしたか」
証人「うつぶせに倒れていました。救助に駆けつけてくれた人と一緒に、Aさんをあおむけにしました。川口君と同じように、(周辺に)血だまりができていました。Aさんは口から血を吐いて、かなり深刻な状況だと思いました」
検察官「川口さん、Aさん以外に倒れている人はいましたか」
証人「3人ほど倒れていました」
《検察官は、倒れていた被害者の位置を図面上に記すように促した》
検察官「あなたが記憶しているだけで川口さん、Aさんを含め5人倒れていたということですね」
証人「はい」
検察官「その後、どのような行動をとりましたか」
証人「川口さんとAさんの間を行き来して、名前を呼んだりしました」
検察官「必死に声をかけて励ましていたと?。どのようなお気持ちでしたか」
証人「まだ自分の身に降りかかったことが信じられない。現実味を感じることができませんでした」
検察官「救急車が到着するまで、記憶していることはありますか」
証人「周囲の方が何人も駆け寄って、助けてくれました。川口君やAさん、周りに倒れていた人に応急処置をしていました」
「川口さんに心臓マッサージをしている人がいましたが、他の方が『肋骨(ろっこつ)が折れている可能性がある』と言って、AEDを持ってきてくれました」
検察官「Bさんも、最初は腰を打って歩けなかったのですよね」
証人「はい。でも、そのときはもう痛みを忘れていました」
検察官「足は引きずって歩いたのですね」
証人「…はい」
検察官「Aさんと川口さんが亡くなったのはどこで知りましたか」
証人「自宅のテレビで知りました」
検察官「どう感じましたか」
証人「やはり、信じられないという思いで…。これは現実なのか、と思いました」=(5)に続く
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児童相談所は役立たず 子供虐待「強制立入」わずか2件(J-CASTニュース)
両親から虐待を受けて命を落とす子どもが後を絶たない。児童虐待防止法が改正されて、児童相談所は家の鍵を壊し、窓を破るなどして強制的に家に立ち入る権限が与えられたが、実行されたのは年間わずか2件で、ほとんど機能していないのが現状だ。
十分な食事を与えず、飢餓による急性心不全で奈良県桜井市の吉田智樹ちゃん(5歳)を死なせたとして、父親吉田博(35)と妻真朱(26)両容疑者が保護責任者遺棄致死容疑で2010年3月3日に逮捕された。翌4日には、08年2月に急性脳症と栄養失調で亡くなった埼玉県蕨市の新藤力人ちゃん(当時4歳)の父親、無職新藤正美(47)と妻早苗(37)の両容疑者が保護責任者遺棄の疑いで逮捕された。
■助けるチャンスはあった
家庭内で行われる虐待に第三者が介入するのは難しいが、その権限のある児童相談所(児相)や行政がもっと早く虐待に気づいて、児童を保護すれば助かった可能性がある。事件が明らかになるにつれて、いずれの場合も助けるチャンスがあったにもかかわらず、職員が見逃していたことがわかってきた。
乳幼児健診の未受診が続いた場合、国や県は家庭訪問などで虐待の有無を確認するよう各市町村に求めている。吉田智樹ちゃんは05年以降、5回にわたり乳幼児健診を受けていなかったが、桜井市は電話などで受診を促しただけで、家庭訪問は行わなかった。
新藤力人ちゃんのケースでは、児童相談所の職員が家庭訪問していたが、亡くなる直前の08年1月に訪問した時に正美容疑者に「寝ている」と言われて面会することができなかったという。しかし、家庭訪問に応じない場合、児相は「立ち入り調査」ができることから、職員が緊急性を判断していれば、とも思える。
また「児童虐待の防止等に関する法律」が08年4月に改正され、児相は子どもの安全確認、確保のために、鍵を壊し、窓を破って「強制的に家に立ち入り捜索する権限」が与えられた。にもかかわらず08年度(08年3月〜09年4月)の実施件数はわずか2件だ。ちなみに同年度に全国の児相で対応した児童虐待の件数は4万2664件にもなる。
■児相職員に専門性が備わっていない
もっとも、厚労省虐待防止対策室の担当者は、
「制度が始まったばかりなので、2件が少ないとも多いとも判断しかねます。また、強制立ち入りになる前の立ち入り調査の段階で、児相の職員が対処しているとも考えられますし、2件だからといって職員が怠慢だというのはおかしいと思います」
といっている。
とはいえ児童の虐待事件は後を絶たない。
東京都江戸川区の岡本海渡(かいと)君(7)が両親から暴行を受けた後に死亡した事件でも、歯科医が虐待の疑いがあると児相に通報したにもかかわらず、学校が対応しただけだった。多田正見区長は10年3月2日に「区の組織的体質が虐待に甘かったと言わざるを得ない」とのコメントを発表した。
法律が改正されても、一向に児童を保護できないのはなぜか。
児童の虐待問題に詳しい岩佐嘉彦弁護士は、
「使う側(児相)に児童虐待に関しての専門性や十分な経験が備わっていないことや、職員の人数が足りていないといった問題があり、制度を新しくしたところで使い切れていません。また、強制立ち入りの前に、立ち入り調査、再出頭要請、裁判官の許可といったプロセスを踏まなければならず、使いづらいという問題もあります。結局のところ国はお金のかからない改革をしただけで、根本の解決になっていないと思います」
と話している。
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■助けるチャンスはあった
家庭内で行われる虐待に第三者が介入するのは難しいが、その権限のある児童相談所(児相)や行政がもっと早く虐待に気づいて、児童を保護すれば助かった可能性がある。事件が明らかになるにつれて、いずれの場合も助けるチャンスがあったにもかかわらず、職員が見逃していたことがわかってきた。
乳幼児健診の未受診が続いた場合、国や県は家庭訪問などで虐待の有無を確認するよう各市町村に求めている。吉田智樹ちゃんは05年以降、5回にわたり乳幼児健診を受けていなかったが、桜井市は電話などで受診を促しただけで、家庭訪問は行わなかった。
新藤力人ちゃんのケースでは、児童相談所の職員が家庭訪問していたが、亡くなる直前の08年1月に訪問した時に正美容疑者に「寝ている」と言われて面会することができなかったという。しかし、家庭訪問に応じない場合、児相は「立ち入り調査」ができることから、職員が緊急性を判断していれば、とも思える。
また「児童虐待の防止等に関する法律」が08年4月に改正され、児相は子どもの安全確認、確保のために、鍵を壊し、窓を破って「強制的に家に立ち入り捜索する権限」が与えられた。にもかかわらず08年度(08年3月〜09年4月)の実施件数はわずか2件だ。ちなみに同年度に全国の児相で対応した児童虐待の件数は4万2664件にもなる。
■児相職員に専門性が備わっていない
もっとも、厚労省虐待防止対策室の担当者は、
「制度が始まったばかりなので、2件が少ないとも多いとも判断しかねます。また、強制立ち入りになる前の立ち入り調査の段階で、児相の職員が対処しているとも考えられますし、2件だからといって職員が怠慢だというのはおかしいと思います」
といっている。
とはいえ児童の虐待事件は後を絶たない。
東京都江戸川区の岡本海渡(かいと)君(7)が両親から暴行を受けた後に死亡した事件でも、歯科医が虐待の疑いがあると児相に通報したにもかかわらず、学校が対応しただけだった。多田正見区長は10年3月2日に「区の組織的体質が虐待に甘かったと言わざるを得ない」とのコメントを発表した。
法律が改正されても、一向に児童を保護できないのはなぜか。
児童の虐待問題に詳しい岩佐嘉彦弁護士は、
「使う側(児相)に児童虐待に関しての専門性や十分な経験が備わっていないことや、職員の人数が足りていないといった問題があり、制度を新しくしたところで使い切れていません。また、強制立ち入りの前に、立ち入り調査、再出頭要請、裁判官の許可といったプロセスを踏まなければならず、使いづらいという問題もあります。結局のところ国はお金のかからない改革をしただけで、根本の解決になっていないと思います」
と話している。
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